あの時の思いから始まった　本の後書き

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さて、これはワタスの本なんですが。
もう出版から2年以上も経ってるんですね。

社会を根底から変えるシェアリングエコノミーの衝撃! 仮想通貨ブロックチェーン&プログラミング入門

この本の後書き載せときます。

この前、ゴールデンウィークだったので妻と一緒に食事に行ってきました。
行ったのは、今や流行の東京ミッドタウンというところでした。

和洋折衷な、おしゃれな店が立ち並ぶすてきな空間です。
しかし、こういうきらびやかな風景を眺めながら、ぼんやりとまったく逆のことを感じながら歩いていました。
この世の中も長くはないということです。

ああいう東京ミッドタウンのようなところに潤沢なお金をかけて、
きらびやかに飾り立てる資金があると思いきや、

一方で最近、寝るところにも困るようなワーキングプアな若者がいる。
最近ではネットカフェやらマックなどに寝泊りするフリーターの若者がいるとのことでした。

なんたる格差でしょう。
もちろんいつの時代にもこういう格差はありました。
江戸時代などは天保の大飢饉というのがあって武士階級は死にはしませんでしたが多くの農民が餓死したといいます。

昔はもっとひどかったかもしれません。
しかし、これだけ文明が発達し、科学も発達し物が溢あふれかえり、グルメ番組が垂れ流され、
飽食の時代と言われる現代社会においても尚、
まだこのようなひどい格差があるということが不思議でなりません。

この現代社会のいびつさ。
そのいびつさだけが際立って私の目には映るのでした。

たとえ東京ミッドタウンなどというおしゃれな場所で食事をしようと、
もうこういう格差社会に考えが及ぶと幸福感を感じられないではないですか。

だいたい私は前々からおかしいと思っていたことに。
何かを所有するという行為。
この土地は私のもの。この会社は誰々のもの。この家は俺のもの。
この洋服は私のもの。

しかし、よく考えてみて下さい。これだけ物が溢れる社会において何か特定のものを所有する。
つまり土地でも車でも洋服でも、誰か特定の個人の所有物にしてしまうということに違和感を感じませんか？

この社会はいかに何かを自分のものにするか、そのために皆一生懸命汗水たらして働いています。
われ先に争って良い物を身に着けようとがんばります。
しかし、そもそもそんなに何かを所有するという行為が必要なのか。

車でも何でも買っても使わない日があるでしょう。
車など置き場所に困るぐらい道端に溢れています。

ならば、使わない日は誰かに貸せばいいではないですか。
共同保有にすれば良いではないですか。
洋服だって一度着たら飽きて捨てるような金持ちもいるのですから着たら誰かにあげればいいではないですか。

実は首都圏などの空き部屋率などすごいのです。
空きがあればネットカフェ難民、マック難民にタダで使わせてあげればいいではないですか。
この世の中には物が溢れ返っているのです。

こんなに車でも空き部屋でも洋服でもなんでも在庫が有り余っているのだからタダで配るか共有して使えば全員に行き渡るではないですか。

実は捨てるのに困って不法投棄する輩もいるぐらいです。
最初から競争なんて必要ないではないですか。
あたかもみんなで馬鹿げたゲームをやっているようです。

何か元々楽で安心して暮らせる社会を自分たちで厳しくしているように思います。
社会は甘くないと言いますが、勝手に自分たちで厳しくしているのように思えるのでした。
この無駄が多く、いびつな社会。

このような訳の分らない病んだ社会システムは長く続くわけがないと私は思います。
このような自然に反した社会は当然それ相応のしっぺ返しを食らうのです。
もうそれほど長くはない。

そういうことをぼんやりと考えながら東京ミッドタウンを歩いていました。