大峠の越え方シリーズ エヴェレット解釈について

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さて、前回までコペンハーゲン解釈についてとその後のノイマンさんの発見について書きますた。

物質とはフワフワ存在するかのようで存在しない波のようなエネルギー体。

そして、その存在を確定させる要因が物理学のどこにもないのに人間が見たときだけ確定している。
人間の意識がそうしてるんじゃないの?とノイマンさんが見っけたという話ですた。

さて、ある程度、量子力学を知ってる人は知っているかと思います。
コペンハーゲン解釈を書いたら次はエヴェレット解釈。

そう、量子力学では2つの解釈があります。次はもう1つのエヴェレット解釈について書きます。

エヴェレット解釈とはヒューエヴェレット三世という何だか物々しい名前の人が発見した解釈のことです。ルパン三世というアニメがありますが。

こんな人ですた。
byrn-01-l.jpg
息子さんはマーク・エヴェレットという俳優でロックミュージシャンですね。何か異色のファミリーです。

これはBBC放送で作られたエヴェレットファミリーについての息子さんが主演のドキュメンタリー
http://www.pbs.org/wgbh/nova/manyworlds/

ヒュー・エヴェレット解釈とはつまり多世界解釈です。
良くSFでパラレルワールドという言葉を聞きますよね。知ってますでしょうか。

多世界というのは、つまり、平行していくつもの世界が存在しているよという話です。今あなたが生きて味わっている現実は、複数ある現実の一部であって他にもいろんな現実がある。

例えば映画やドラマでタイムマシンで過去に行く。

そして、過去の世界で何やらしでかすと、戻ってきた時には何か微妙に違う世界になっている。
ドラえもんとかバックトゥー・ザ・フィユーチャーとか。

例えば過去に戻ってのび太が自分の両親の結婚を妨害したりすれば自分が生まれてこなくなってしまうとか。

過去から戻ってきたら微妙に違う世界になってるとか。最近のJINというドラマもそういう話ではなかったでしょうか。

nobita_miraikako.jpg

例えば、今あなたがサラリーマンをやっていて妻子もいて平凡だが幸せに暮らしているとします。

しかし、平行して存在する違う世界ではあなたは、結婚もできずにコンビニバイトでひーこらいいながら暮らしているかもしれない。

我々は今、放射能云々で嫌な目にあっています。つい先日もセシウムまみれの牛が出荷されたとか。

しかし、実は平行世界ではまったく放射能問題などどこふく風。
今までどおりグルメやお笑い。放射能などまったく意識しないで暮らしているかもしれない。

他の世界ではあなたは別の現実を味わって生きているかもしれない。
そういう複数の平行世界があるという理論です。

parallelworlds.jpg

SFでいうところのパラレルワールド。そういう理論をエヴェレットさんは唱えた訳です。

なんでそうなるのかは、また以下を引用します。


http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/index.html

「シュレディンガーの猫」の思考実験の問題について、1957年、当時、プリンストン大学の大学院生にすぎなかったヒュー・エヴァレットから、とてつもなく画期的なアイデアが提示される。

そのアイデアはとてもシンプルなものだった。

「電子も猫も、あらゆるミクロの物質は、可能性のまんまで、重なり合って多重に存在している、ってのが、量子力学の結論なんでしょ?

でもさぁ、『猫を観測している人間』だって、同じミクロの物質で作られているんだよね?

だったら、なんで、その量子力学の結論を『人間』にも適用してあげないのさ」

それを聞いて、誰もが、はっとした。それは、当時のどんな天才科学者たちも、みな見落としていたことだった。
よくよく考えたら、「猫を観測している人間」だって、電子や猫と同じ物質で出来ているんだから、「人間」にも量子力学を適用しなければ、公平ではないだろう。

「なぜ、誰も気がつかなかったのだろうか!」と思うぐらい、あまりに妥当な発想である。

さてさて。では、実際に「人間(観測者)」にも、量子力学を適用したら、結局どうなるだろうか?
人間も、猫と同じように、「複数の状態の重ね合わせ」として存在していることになる。

つまり、猫は、「生きている状態」と「死んでいる状態」が重なり合って、同時に存在しているのだから……、

それをそのまま「人間」に適用してやれば、人間だって、「生きている猫を見ている状態」と「死んでいる猫を見ている状態」として、同時に存在していることになるのだ。

たとえば、「シュレディンガーの猫」の実験を実際にやって、ボクが「生きている猫を見た」とする。
そこで、ボクはこんな疑問を持つ。

「量子力学の数式のうえで、猫という『ミクロの物質のカタマリ』は、 『生きている状態』と『死んでいる状態』の2つの状態が、同時に存在しているんだよね?

で、猫という『ミクロの物質のカタマリ』に、重力が働こうが、電磁気力が働こうが、 どんな『力の作用』が起きても、『どちらかの状態だけになること』はないんだよね?

でも、現実に、ボクは『生きている状態の猫』を見ているよ!じゃあ、いったい、『死んでいる状態の猫』はどこにいったのさ!?」

これについて、エヴァレットの解釈を用いれば、こう答えることになる。

「いやいや、『生きている猫』も『死んでいる猫』も、そこにちゃんと存在しているんだ。それどころか!

この実験の観察者である『キミ』も、『生きている猫を見ている状態』と『死んでいる猫を見ている状態』として、同時に重なって存在しているんだ。

だって、『キミ』も、猫と同じ物質から作られているんだからね」

「ちょっと待ってくれよ!それは、つまり、『もうひとりのボク』がいるってことなのかい?そんなバカな話があるか!」

「でも、『右のスリットを通った原子』と『左のスリットを通った原子』が、同時に存在しているんだったら、なにもおかしい話じゃないだろ?

同じように、『生きている猫をみているキミ』も、『死んでいる猫をみているキミ』も、同時に存在しているんだよ!」

「そんなことって……!それじゃあ、それじゃあ、そんなのまるで……、パラレルワールド(多世界)じゃないかぁ~~!!」

というわけで、これを多世界解釈と呼ぶ。ちょっと、こんなふうに考えてみて欲しい。

カチコチの粒子だと思われてきた「1個の原子」が、実は、そんなものではなく、「ここにあるかも、あっちにあるかも」という可能性が重なり合った「波のような存在」であるというコペンハーゲン解釈が正しいのなら、人間も含めて、すべての物質(宇宙)も「あらゆる可能性が重なり合った波のような存在」と考えることができる。

つまり、宇宙とは、波のように漂う「巨大な可能性の塊」であるといえる。

そうすると、宇宙における、あらゆる可能性は、今ここに、重なり合って存在していることになる。

だから、可能性としては、「生きている猫を観測する私」も存在しているし、「死んでいる猫を観測する私」も存在しているし、「林原めぐみと結婚している私」だって存在しているといえるのだ。

まとめよう。

・「電子が多重に存在するなら、猫だって多重に存在するはずだ!」という「シュレディンガーの猫」の思考実験について、「だったら、それを見ている人間だって、多重に存在するはずだ!」と、誰もが見落としていたことに、ひとりの学生が見事に気付いた。

・「見ている人間が、多重に存在する」ということは、『私がいる世界』が多重に存在しているということであり、それはつまり、『多世界』が存在しているという結論になる。

「そうか!そうだったのか!
おれたちは……、
とんでもない考え違いをしていたのかもしれない」

「ど、どうしたんだ!エヴァレット!」

「やはり予言は、ハズレていなかったんだ!」

「人類はすでに滅亡していたんだよ。多世界のどこかで!」

nanja.jpg

※画像に意味はありません。多世界解釈を表現したかっただけです。

長いので読み終わったでしょうか。

コペンハーゲン解釈とエヴェレット解釈。
エヴェレット解釈をとるなら、我々は平行世界の中から今この瞬間に自分ののぞむ世界を選択している。

何度も言うように我々は波です。

我々が物質を見るということは波が波を見ているということです。
波どうしが重なった瞬間に現実が生まれる。
我々の次元が生まれるのです。

無限にある世界の中で自分の波にあった世界を選び、そして体験している。
ワタスはどちらかというと、こちらの方が納得できると思ってます。

長くなったのでまた次回です。

本当にありがとうございますた。



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